40歳を過ぎてクセ毛になった!? エイジングによる髪の変化とは
髪にも老化(エイジング)があり、重ねるにつれて髪質が変わってくるのは知っていますか?ある時突然髪がクセ毛が気になり始めるなど、髪の変化に戸惑うことがあるかもしれません。
今回はエイジングによって髪質が変わる原因とそのケア方法について掘り下げていきます。
なんか、最近髪が縮れてきたかも…
加齢(エイジング)とともに髪の毛のうねりが気になっていませんか?子どもの頃は直毛だったのに、30代〜40代からクセ毛になったという方は少なくありません。
「髪質って途中で変わるの?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっとした頭皮環境の変化で髪質も変わってしまいます。また、身体の機能が衰えてくるにつれ、頭皮の血行が悪くなって髪に栄養が行き渡らなかったり、加齢に伴うホルモンバランスの乱れによってクセ毛になってしまうことがあります。美しい髪を作るのに必要な水分やたんぱく質が頭皮に送られなくなれば、髪がゴワゴワになったりうねったりするという感じです。
体質が変わってクセ毛に!?
真っ直ぐだった髪がクセ毛になると髪の扱いにも困ってしまいますよね。クセ毛対策は先天性のものか後天性のものかによっても対応が変わってくるので、まずは今悩んでいるクセ毛が先天性のものか後天性のものかチェックしてみましょう。
先天的なクセ毛は遺伝が大きく影響しています。クセ毛は優性遺伝の性質を持っているため遺伝しやすいのだそう。髪の元となる毛根が頭皮に対して垂直ではないケースがあり、毛根が曲がっているためそこから成長していく髪も曲がってしまうのです。髪は毛穴から外側だけ形作られた未完成のまま生えてきて、空気に触れたりすることで内面が固まって完成します。毛の生え始めの段階で歪んだ形の毛穴を通ると、その形のまま髪が作られてしまう。これが先天性のクセ毛の仕組みです。
一方、後天的なクセ毛は若い時は直毛だったのにある時期からクセ毛に変わるというもの。毛穴は頭皮に対して垂直なのに髪がうねってしまっている状態です。なぜそんなことが起こるのかと言うと、加齢による髪や頭皮へのダメージの蓄積、ホルモンバランスの乱れなどが影響してクセ毛になります。髪の栄養や水分が偏ってしまうことでクセ毛を引き起こします。
後天的なクセ毛なら、生活習慣やヘアケアを見直すことで緩和することができます。後天的なクセ毛の原因を掘り下げてみましょう。
原因は髪の水分量
髪の毛の構造を見てみると、メデュラという髪の芯があり、それをコルテックスが覆っています。髪の毛の8〜9割を占めるのがこのコルテックスという部分。このコルテックスに含まれる水分量や栄養によって髪質が決まると言われています。さらに、その外側にはキューティクルがあり、髪内部を紫外線などの外部刺激から守る役割を担っています。
髪の8割がタンパク質によってできているということは聞いたことがあるかもしれませんが、タンパク質には水分を吸収しやすいオルトコルテックスと、吸収にしにくいパラコルテックスの2種類があります。直毛の方はこの2種類のタンパク質が均一に配置されていて、髪の水分量も均一になっています。ただ、このタンパク質のバランスが崩れると水分量が偏ってしまい髪のうねりにつながりやすいです。
水分量のバランスの偏りを引き起こす原因は3つ考えられます。
加齢
加齢に伴い肌と同じように頭皮も老化したるんできます。頭皮がたるんでくると、綺麗な毛穴も変形してしまいます。毛穴が曲がれば、生えてくる髪もクセ毛に。頭皮の老化は30代から始まると言われており、健康な髪に必要な栄養分の吸収力が落ちてくるので、生えてくる髪のハリ・コシも以前よりなくなってきます。
ストレス
精神的なストレスは免疫力を下げてしまうので、不健康な髪の毛になる要因になります。また、紫外線・ドライヤー・ヘアアイロンなどの髪にかかる外的ストレスもあります。特にドライヤーは毎日のように使っている人が多いと思いますが、ドライヤーのかけ方が良くないと髪にとってはストレスになります。
ホルモンバランス
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が変わってきます。ホルモンバランスの変化が著しいのは思春期・出産前後・40代・更年期の時期です。このタイミングでクセ毛が気になり始めたらホルモンバランスの乱れが原因かもしれません。
加齢によるクセ毛ケア
残念ながら、加齢(エイジング)は避けられないですが、髪質の変化と上手につき合うためのエイジングケア方法をご紹介していきます。
髪に良い食事を摂って体の内側からケア
ヘアケアと聞くとシャンプーやトリートメントを良いものに変えるとかヘッドスパをするとか外側からのケアに目が行きがちですが、これから生えてくる髪は体の調子によって髪質が左右されるため、実は内側からのケア(インナーケア)が重要です。
綺麗な髪を作るためにおすすめの食材は、乳製品や脂質の多い魚、バナナ。
○ 乳製品…乳製品に含まれるたんぱく質は必須アミノ酸をバランス良く含んでいると言われています
○ 脂質の多い魚…鮭のような魚には鉄分、ビタミンB12が含まれていて、髪に栄養を運ぶ手助けとなる成分が豊富です
○ バナナ…身体に栄養を吸収しやすくさせるビタミンB6が豊富です
女性らしさを作るのに必要と言われるエストロゲンの分泌量が減少してクセ毛になることもあります。エストロゲンと同じような働きをしてくれるイソフラボンを積極的に摂取するのもおすすめ。お豆腐や味噌などに多く含まれていますので、ご飯を食べるときにプラス一品することで取り入れてみてはいかがでしょうか。髪の構造上、質の良いタンパク質を摂取したいですね。
外側のケアももちろん大切
髪に直接触れるものに気をつけることももちろん大切です。髪にトリートメントをつける際、ぜひ以下のことに気をつけてみてください。つけ方によって得られる効果が変わりますよ!
1)シャンプーが終わったら、一旦髪の水気を軽く取ります。こうすることで髪にトリートメント剤が浸透しやすくなります
2)トリートメントはキューティクルの向きに沿って髪の毛先から上へと馴染ませるようにつけていきます。こすらずに揉み込むようにつけていきましょう。粗めのコームで髪を溶かしてあげるとトリートメントが髪全体に満遍なくつけられます
3)塗布し終わったら数分放置して浸透させます。浸透させたら髪にヌルヌルした感触が残らない程度に洗い流して完了です
お風呂上がりは髪が濡れていてデリケートな状態です。髪を乾かす時は髪の水分を守るためアウトバストリートメントを使ってみましょう。アウトバストリートメントをつけてからドライヤーで乾かせば熱ダメージの軽減ができ、エイジングケアとしても有効です。
これはNG!気をつけて欲しい対策方法
クセ毛対策としてパッと思いつくのはヘアアイロンやストレートパーマ・縮毛矯正ですね。これらは即効性がありますが、外側から熱を与えるものなので髪には負担がかかります。
加齢によってうねった髪というのは繊細です。髪内部の密度が下がった弱った状態の髪の毛にストレートパーマや縮毛矯正をかけると、負担に耐えられずに効果が出なかったり、傷みを増加させたりということも考えられます。髪の状態によっては、エイジングケアとしては不向きな場合もあります。上手く使えば力強い味方になりますが、ストレートパーマや縮毛矯正を検討している場合は、プロの美容師と相談してから決めましょう。
ヘアアイロンに関しても、一時的な解決策としてはとても有効なので使用する温度などに気をつけながら必要に応じて使う分には問題ありません。しかし、毎日アイロンを使ってしまうとダメージが蓄積されてしまう可能性もあるので、髪の状態と相談しながら頻度も調整しましょう。
もとの髪を取り戻すために…
残念ながらエイジングによってクセ毛になった髪は元には戻りません。でも、日頃のケアでクセ毛が気になりにくくなる状態を作ることはできます。老化は止められませんが変化を楽しみながらヘアケアも楽しみましょう!。ご自分の大切なクセ毛も愛して、髪を労ってあげてくださいね。
【監修:毛髪診断士 高橋果内子】
【Writer:Nakaya】
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